イソトレチノイン

イソトレチノイン

イソトレチノインとは
イソトレチノインは、皮脂の分泌を大きく抑え、毛穴のつまりを改善することでニキビの根本的な治療が期待される薬剤です。

EFFICACY

効果効能

本剤の有効成分「イソトレチノイン」は、以下のような作用を示します。

効果効能
効果効能
効果効能
イソトレチノイン

医学的根拠

イソトレチノインは、これまでの臨床試験で中等度から重症のニキビに対して平均して80~90%の改善効果が報告されています。抗生物質やプラセボ(比較のために使われる有効成分を含まない薬)よりも効果が高く、多くの患者さんでニキビの数が大きく減少したことが明らかとなっています。

出典:Vallerand, I. A., Lewinson, R. T., Farris, M. S., Sibley, C. D., Ramien, M. L., Bulloch, A. G. M., & Patten, S. B. (2018). Efficacy and adverse events of oral isotretinoin for acne: a systematic review. The British journal of dermatology, 178(1), 76–85. https://doi.org/10.1111/bjd.15668

HOW TO TAKE

服用方法

服用方法

容量

  • 1錠を投与してください。
    ※服用量は体重やニキビの重症度によって調整されます。

頻度

  • 1日1回投与してください。
    16~24週間、服用を継続することを推奨しております。

    錠剤と文章

服用方法

  • 食後に服用ください。

その他

  • 投与を忘れた場合
    その日の分はスキップし、翌日から通常通りに投与を再開してください。
    ※勝手に2回分をまとめて投与することは避けてください。

  • 服用期間に関して、効果や副作用の出方によって、医師の判断で延長や中止となる場合もあります

ADVERSE EFFECTS

副作用

皮膚・唇・粘膜の乾燥

一時的なニキビの悪化(治療初期に赤みやかゆみが強く出ることがありますが、通常は2〜4週間ほどで改善に向かいます)

頭痛、めまい、吐き気

筋肉痛・関節痛

発熱、激しい上腹部痛、持続的なみぞおちや左あばらの下あたりの激痛など

肝機能障害

倦怠感、黄疸、右上腹部の痛みなど

脱毛

聴覚異常

耳鳴り、聞こえにくさ

眼の異常

結膜炎、視覚障害など

精神的な変化

気分の落ち込み、不安、不眠など

スティーブンス・ジョンソン症候群(稀)

38℃以上の発熱、全身の発疹や水ぶくれ、目や口のただれなど

炎症性腸疾患(稀)

激しい下痢、腹痛、血便、体重減少など

重度の精神症状(稀)

うつ、幻覚、幻聴など

上記の症状が見られた場合は、すぐに使用を中止して医療機関を受診してください。

注意事項

※1 妊娠中や授乳中の方は、必ず事前に医師にご相談ください。服用期間中、および女性は服用休止後6ヶ月、男性は服用休止後2ヶ月間、避妊が必要となります。また、服用期間中および服用休止後6ヶ月間は授乳を控えてください。

※2 服用中および休薬後6か月間は献血を控えてください。妊娠女性への輸血により、胎児にイソトレチノインの影響が生じる可能性があります。

※3 服用中は紫外線の影響を受けやすくなるため、日焼け止め(SPF30以上)を使用し、日光曝露を避けてください。

※4 他に服用中の薬剤がある場合は、必ず医師にご相談ください。特に、テトラサイクリン系抗生物質やビタミンA含有サプリメント、強い刺激のある外用薬との併用は避けてください。

※5 本剤にはその他にも、使用に注意が必要な場合があります。ご使用前には必ず医師の診察と説明を受けてください。

KEY INFORMATION ON OUR MEDICATIONS

取り扱い医薬品について

未承認医薬品等
本剤は、日本国内において未承認の医薬品です。
入手経路
当クリニックが提携する医療機関では、国内の医薬品販売代理店を通じてイソトレチノインを購入しています。
国内の同一成分・性能の医薬品の有無
日本国内において、イソトレチノインを有効成分とする国内承認医薬品は存在しません。
諸外国における安全性情報
米国FDAおよび欧州EMAにおいて、重度のざ瘡(ニキビ)の治療薬として承認されています。ただし、強い催奇形性があるため、両機関とも厳格な安全性管理のもとでのみ処方されています。
公的救済制度の適用
本剤は、日本国内において未承認の医薬品です。万が一重篤な副作用が出た場合は、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。